
熊本を走るうさぎの絵の青いトラック
熊本を走り回っているうさぎの絵の青いトラックがある。「ラ・ポポット / La POPOTE」とボディに書いてある。これはブランドネーム。シトロエンタイプHバン風に仕上げた、凝った作りのキッチンカーのセンスにはニヤリとさせられる。
去年の秋に福岡に取材に行った。うさぎの絵の青いトラックはカレーのキッチンカーだった。現在はイベント出店などで稼働、そのイベント出店が福岡市で行われることを知ったからだ。その機会を逃さず九州に乗り込んだ。

「環境フェスティバルふくおか2024」での取材
「環境フェスティバルふくおか2024」(2024年10月26-27日)というイベントだ。福岡市役所前のふれあい広場には多くのポップアップショップが軒を並べていた。いずれも環境というテーマに沿っており、幅広く展示や体験コーナーがあった。
「ラ・ポポット / La POPOTE」号は会場でもよく目立っていた。人気のようで、お客がひっきりなし。さもありなん、美味しいのだ。キーマカレーとソーセージが販売メニューのメイン。地元熊本産の安心・安全。規格外で流通に乗らない野菜を乾燥野菜にしてサステナブルな取り組みを行う「HOSHIKO」ブランドの乾燥野菜を使ったキーマカレーは大変な美味しさだった。
フォーカスは「地方創生」と「フードロス問題」
実は「ラ・ポポット / La POPOTE」というブランドは「地方創生」と「フードロス問題」の解消というテーマも内包している。尚且つ乾燥野菜というもの、味の凝縮感があっておいしさと個性が強く出るという個性にも繋がっている。ただおいしいものを食べることによって地域貢献ができるという、優れたプロダクトだと感じた。おいしいから食べている、という人も何かの拍子にそのことに気がついて、自分の食べているカレーの価値を知り、製品がより好きになる。環境についてのことも気になってくる。そんなサイクルが見えるのだ。
まったく美味しいいいものだねこれは、ということになったのだが何しろ熊本。さてどうしたものか、と思っていると。これがありがたいことにレトルトパウチになってEC販売が始まっている。いや、本気でありがたい。地域を越えてこのカレーが食べられるのはありがたい。ECサイトで寸部違わぬ味のレトルトパウチのシリーズが手に入る。

熊本に行かずとも、のレトルトカレー。
そのレトルトパウチの味だが、甘味を控えてトマトの酸味が爽やかでキレのある爽快感が特徴。小さく刻まれた野菜が見えるのが見た目にも楽しい。きちんと汗をかかされる辛さもありつつ、舌に意地悪ではない焼けるような感じの辛さではないため、どんどん食べられる。これはよく出来たいいものだ。ストックしておきたくなる。
トマトを推してるのがとてもいい。素直な良い味でトマトの旨みがちゃんと生きている。きちんと個性があるのだが、変な風に出っ張りへっこみ作らず極めてベーシックなところに味の基準を置いてるのは価値がある。だからアレンジがとてもしやすいのだ。これ、なかなかすごいことなのだ。そういうチューニングはなかなか難しいと思う。
飽きない美味しさと「ストーリーを一緒に食べる」特別感。
毎日食べられる軽やかさや飽きない感覚に好感を覚える。なのに特別な食事という感も併せ持つのだ。そのこだわった作りと味は自宅ではなかなか作れないというプレミア感と、良いものを食べた満足感、社会や地域に貢献する取り組みの一端を食べることで、それらを担うことができるといううれしさ、達成感。そんな「ストーリーを一緒に食べる」ような特別感があるのだ。
【La popote公式サイト】 https://lapopote.jp
