
「マッサマン」という名前の由来は、「イスラム(ムスリム)」を指す言葉。つまり、マッサマンカレーはイスラム文化の影響を受けたタイカレー なのだ。
通常のタイカレーと比べると、ココナッツミルクのまろやかさが際立ち、辛さは控えめ。さらに、シナモンやクローブといったスパイスが加わり、どこか異国情緒を感じさせるエキゾチックな味わいになっている。
どんな味?
ひと口食べると、まずココナッツミルクの甘みが広がる。
そこにナッツの香ばしさ、シナモンやカルダモンのスパイシーな香り、そしてじんわりとした辛さが後から追いかけてくる。
特に際立つのが**「甘みとコクのバランス」**。タイカレーは辛さがメインになりがちだが、マッサマンは甘みやコクが中心にあるので、辛いものが苦手な人でも食べやすい。
ほかのタイカレーとの違い
マッサマンカレーは、ほかのタイカレーとどう違うのか?ポイントを3つにまとめてみた。
辛さが控えめ
グリーンカレーやレッドカレーに比べ、辛さはかなりマイルド。スパイスの香りはしっかり感じるが、ヒリヒリする刺激は少ない。
イスラム文化の影響が強い
豚肉は使われず、主に鶏肉や牛肉が使われるのが特徴。これは、イスラム教の教えに従ったものだ。
じゃがいもやナッツが入る
タイカレーには珍しく、じゃがいもがゴロゴロ入っている。さらにピーナッツやカシューナッツが加わり、独特のコクと甘みを演出している。
なぜ世界中で人気なのか?
実はマッサマンカレーは、「世界一美味しい料理」と評されたことがある。
2011年、アメリカの情報サイト「CNN Go」が発表した**「世界の美味しい料理ランキング」で1位** に輝いたのだ。
その理由として、「スパイスの複雑な風味」「ココナッツミルクのまろやかさ」「食べ応えのある具材」などが挙げられる。まさに、アジアと中東の食文化が融合したカレーといえる。
マッサマンカレーの食べ方
どう食べるのが正解? いくつかおすすめの食べ方を紹介しよう。
ジャスミンライスと一緒に
甘めのカレーなので、香りのよいジャスミンライスと相性抜群。
ロティ(タイ風ナン)につけて
タイの屋台では、薄いパンのようなロティと一緒に食べることもある。もちもち食感がクセになる。
ビールや赤ワインと合わせて
マッサマンのスパイス感は、意外にもビールや赤ワインとマッチする。辛さ控えめなので、飲みながらゆっくり楽しめる。
まとめ
「マッサマン」は、タイカレーの中でも異色の存在。辛さが控えめで、ココナッツミルクのまろやかさとスパイスの香りが楽しめる、世界的に評価の高いカレーだ。
次回タイレストランに行ったら、ぜひ「マッサマンカレー」を試してみてほしい。タイ料理が好きな人も、普段辛いものを敬遠しがちな人も、その奥深い味わいにハマること間違いなしだ。
