教えてっ!タイレストランでよく見かける「ソムタム」

「タイ料理といえば?」 そう聞かれたら、多くの人が「トムヤムクン」や「ガパオライス」を思い浮かべるかもしれない。しかし、タイの屋台やレストランで必ずといっていいほど目にするのが「ソムタム」だ。

タイ料理に詳しくない人には馴染みが薄いかもしれないが、現地では日本の漬物やサラダのような感覚で食べられる国民的料理。今回は、「ソムタムとは一体どんな料理なのか?」を解説していこう。

ソムタムとは?

ソムタムは、青パパイヤを千切りにし、ナンプラーやライム、唐辛子などで味付けしたスパイシーなサラダ。シャキシャキとした食感と、甘さ・酸味・辛さ・塩気が絶妙に混ざり合うのが特徴だ。

「ソム」は「酸っぱい」、「タム」は「叩く・潰す」という意味を持ち、その名の通り、パパイヤや調味料をクロック(石臼)で叩きながら混ぜるのが伝統的な作り方。これにより、具材に調味料がしっかり馴染み、味に深みが生まれる。

どんな味?

一口食べると、まずライムの爽やかな酸味が広がる。 そこに、ナンプラーの塩気と干しエビの旨味が加わり、さらに唐辛子の刺激的な辛さが後を引く。この**「甘・酸・辛・塩」のバランスこそが、ソムタムの最大の魅力** だ。

青パパイヤのシャキシャキ感も心地よく、日本の漬物やナムルのように箸が止まらなくなる。「サラダ」とは言っても、しっかりとした味付けがされているので、ご飯や肉料理との相性も抜群だ。

ソムタムの種類

ソムタムにはいくつかのバリエーションがあり、注文時に知っておくとより楽しめる。

ソムタム・タイ(基本形)

いちばんポピュラーなタイプ。青パパイヤに干しエビやピーナッツが入り、甘酸っぱくて辛い王道の味。

ソムタム・プー(カニ入り)

塩漬けのカニが入っており、独特の風味とコクがある。塩気が強めなので、ご飯と一緒に食べるのがおすすめ。

ソムタム・ラオ(発酵魚入り)

イサーン地方(東北部)で人気の一品。発酵魚を使っているため、かなりクセの強い味わい。

ソムタム・マムアン(マンゴー入り)

青パパイヤの代わりに青マンゴーを使用したフルーティーなソムタム。酸味が際立ち、さっぱりとした味わい。

なぜタイ人に愛されるのか?

タイでは、ソムタムは**「暑い国にぴったりの爽やかな一皿」** として親しまれている。特に暑さで食欲が落ちる時期でも、ライムの酸味とスパイスの刺激で食が進む。

また、辛さの調整ができるのもポイント。辛いのが得意な人は唐辛子多め、苦手な人は控えめにしてもらうことで、自分好みの味にカスタマイズできる。

さらに、栄養バランスの良さも人気の理由の一つ。ビタミンCが豊富な青パパイヤは、美容や健康にも良いとされ、女性にも人気が高い。

どう食べるのが正解?

ソムタムは単体で食べてもおいしいが、ご飯やおかずと一緒に食べるのがタイ流。

もち米(カオニャオ)と一緒に

タイ東北部では、ソムタムをもち米と一緒に食べるのが定番。酸味と辛さをもっちりしたご飯が包み込み、絶妙なバランスに。

ガイヤーン(タイ風焼き鳥)とセットで

屋台やレストランでは、ガイヤーンとセットで提供されることが多い。炭火焼きの香ばしさとソムタムの爽やかさが相性抜群。

ビールと一緒に

辛さと酸味があるので、ビールとの相性も◎。辛い料理を食べながらキンキンに冷えたビールを流し込むのは最高のひととき。

まとめ

「ソムタム」は、タイを代表するスパイシー&爽やかなサラダ。青パパイヤのシャキシャキ感と、甘・酸・辛・塩のバランスがクセになる一品だ。

次回タイレストランに行ったら、ぜひ「ソムタム」を試してみよう。もち米や肉料理と合わせれば、より本場の味を楽しめるはずだ。

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よしお年齢:35歳 職業:FOOD系WEBライター 好きなカレー:シャバシャバ系カレー
食と旅を愛するWEBライター。カレーに関しては、各国のスパイス文化を深掘りするのが好き。特にシャバシャバ系のカレーに目がなく、食べ歩きと自作を繰り返す日々。スパイスの組み合わせや食のトレンドを交えて、美味しい情報をお届けします!