
インドレストランのメニューを眺めていると、カレーの項目の中に「ダール」と書かれた料理を見かけることがある。「ダールカレー?普通のカレーと何が違うの?」と思ったことはないだろうか?今回は、この「ダール」という料理が何なのか、そしてその魅力について解説していこう。
ダールとは?実はインドの国民食
「ダール(Dal)」とは、インドで広く食べられている豆の煮込み料理のこと。実は、インドでは肉や魚よりも豆を使った料理が多く、特にベジタリアンが多い地域ではダールが主食レベルで親しまれている。日本の味噌汁のように、インドの家庭料理には欠かせない存在だ。
ダールに使われる豆は、主に以下のような種類がある。
ムングダール(Mung Dal):緑豆をひき割りにしたもの。軽い味わいで消化によい。
マスールダール(Masoor Dal):赤レンズ豆。煮込むとトロトロになり、コクがある。
チャナダール(Chana Dal):ひよこ豆をひき割りにしたもの。ホクホクとした食感が特徴。
トゥールダール(Toor Dal):インドで最もよく使われる豆。濃厚な風味があり、カレーにもよく合う。
このように、ダールは使う豆によって味や食感が異なり、レストランによってもその個性が楽しめる。
ダールカレーと普通のカレーの違い
「ダールカレーって普通のカレーと何が違うの?」という疑問もあるかもしれない。実際のところ、ダールはカレーのようにスパイスを使って煮込まれるが、肉や魚を使わないため、全体的にやさしい味わいが特徴だ。
ダールカレーの主な特徴
クリーミーな食感
豆が煮崩れることで、ポタージュのような滑らかな口当たりになる。
スパイスは控えめ
豆の旨味を活かすため、一般的なカレーよりもスパイスは穏やか。
ヘルシーで消化に良い
肉を使わず、たんぱく質や食物繊維が豊富。ベジタリアン向けのメニューとしても人気。
一方、通常のインドカレーは肉や魚をメインにし、濃厚なグレイビーが特徴。スパイスもより強く、辛さや香りのインパクトがある。
ダールを美味しく楽しむには?
ダールカレーを頼んだとき、より美味しく楽しむためのポイントをいくつか紹介しよう。
1. ナンよりもライスがおすすめ
ダールカレーはスープのようにさらっとしているものも多いため、ナンよりもライスと一緒に食べるのがベスト。特に、バスマティライス(細長いインディカ米)との相性が抜群だ。
2. ギー(バターオイル)を追加すると風味UP
レストランによっては、ギーを追加トッピングできることがある。ギーを加えると、コクと香ばしさが増し、より本場の味わいに近づく。
3. スパイスの効いた副菜と一緒に
ダールは味がマイルドなので、ピクルスや辛めのカレーと組み合わせて混ぜて食べると、変化が出てより楽しめる。
ダールはインド料理初心者にもおすすめ!
スパイスの効いたカレーが苦手な人でも、ダールならやさしい味わいで食べやすい。豆の甘みとスパイスの香りがバランスよく、ヘルシーな点も魅力のひとつ。特に「今日はカレーだけじゃなく、もうちょっと軽めのものも食べたいな」というときにぴったりだ。
次にインドレストランに行ったときは、ぜひダールカレーにも注目してみてほしい。肉料理とは違った、豆の奥深い美味しさを発見できるかもしれない。
