インドレストランのメニューを開くと、「チキンティッカ」や「フィッシュティッカ」という料理名を見かけることがある。でも、「タンドリーチキンなら知ってるけど、ティッカって何?」と思う人も少なくないのでは?今回は、インド料理の人気メニュー「ティッカ」の正体とその魅力に迫ってみよう。
「ティッカ」とはどんな料理?
「ティッカ(Tikka)」とは、スパイスとヨーグルトでマリネした食材をタンドール(インドの土窯)で焼き上げた料理のこと。タンドリーチキンとよく似ているが、最大の違いは「骨がないこと」。タンドリーチキンは骨付き肉を使うのに対し、ティッカは一口サイズの骨なし肉や魚、野菜を使用する。
名前の由来は、ヒンディー語で「小さな塊」や「切り身」を意味する「ティッカ」。つまり、食べやすいサイズにカットされた具材が、スパイスの風味をたっぷりまとって焼かれるのがティッカなのだ。
タンドリーチキンとの違いは?
タンドリーチキンとティッカは、どちらもタンドール窯で焼く料理なので、混同されがち。しかし、以下のような違いがある。
1. 骨の有無
タンドリーチキンは骨付き肉、ティッカは骨なし肉が基本。
2. サイズ
ティッカは一口サイズにカットされているため、前菜としても食べやすい。
3. スパイスの配合
タンドリーチキンはスパイスが強めでジューシーな仕上がり。一方、ティッカは少しマイルドで、スパイスのバランスが取れた味わい。
この違いを知っておくと、レストランでメニューを選ぶ際に迷わなくなるはずだ。
ティッカの種類
ティッカにはさまざまなバリエーションがあり、肉や魚だけでなく、ベジタリアン向けのものも存在する。
1. チキンティッカ
最もポピュラーなティッカ。ヨーグルトとスパイスでマリネした鶏肉を焼き上げ、香ばしく仕上げる。
2. フィッシュティッカ
白身魚をスパイスで漬け込み、ふっくら焼き上げたもの。カレーソースと一緒に食べることも多い。
3. パニールティッカ
インドのカッテージチーズ「パニール」を使ったティッカ。外は香ばしく、中はふんわりとした食感で、ベジタリアンにも人気。
このように、ティッカは肉だけでなく、魚やチーズを使ったものも楽しめるのが特徴だ。
ティッカを食べる楽しみ方
インドレストランでティッカを楽しむなら、以下のポイントを押さえておこう。
1. ミントチャツネをつける
ティッカはそのままでも美味しいが、爽やかな「ミントチャツネ(ハーブペースト)」をつけると、スパイスの風味が引き立つ。
2. カレーと組み合わせる
バターチキンカレーやマサラソースと一緒に食べると、ティッカのスパイスがソースと絡み合い、より深い味わいになる。
3. ビールやワインと相性抜群
スパイシーなティッカは、ビールや白ワインともよく合う。スパイスの刺激をアルコールで和らげつつ楽しむのもおすすめだ。
まとめ:ティッカはインド料理の万能メニュー
ティッカは、タンドール料理の中でも特に食べやすく、どんな場面でも楽しめる万能メニュー。骨がなく、スパイスの香ばしさが際立つため、初めてインド料理を食べる人にもおすすめしやすい。
次にインドレストランへ行ったときは、「タンドリーチキンじゃなくて、ティッカを試してみようかな」と思えるはず。スパイスの魅力をシンプルに味わえるティッカの世界に、ぜひ足を踏み入れてみてほしい。
